株主優待投資は、日本独自の「お得文化」。企業から「優待品」をもらえる魅力だけでなく、投資の楽しさも加わる、まさに“三方良し”の投資手法です。
この記事では、「優待って何だろう?」という疑問から、「どんな銘柄が狙い目?」までを、初心者にも分かりやすく解説します。
株主優待投資とは?
企業が株主に対して、自社製品やサービス、割引券などの「モノやサービス」を提供する仕組みで、配当金(現金)とは異なる“もう一つの利益”と言えます。日本独自の制度として、約1,602社が導入している点が特徴です 。
また、長期保有者向けに優待をグレードアップしたり、必要株数を100株に統一するなど、取得しやすさを向上させる動きもあります 。
メリットとデメリット
- メリット
- 現金以外のリターンがあるため、投資が楽しくなる 。
- 長く保有するモチベーションになり得る(長期保有優遇制度など)
- デメリット
- 業績悪化や経営方針の変化により、優待が廃止・変更されるリスクがある
- 現金ではないため、活用方法や換金性に制限がある場合がある。
優待の種類と選び方
株主優待には、食品、買い物券、旅行・レジャー券、カタログギフトなど、豊富なバリエーションがあります
「使いやすさ重視」か「お楽しみ要素重視」か、自分のニーズに合わせて選びましょう。
おすすめ株主優待銘柄(2025年8月権利確定の注目例)
以下は2025年8月に権利確定する中で、注目の株主優待銘柄です
銘柄 | 特徴 | 備考 |
バロックジャパンリミテッド | 年間優待利回り約9.96%と高利回り | MOUSSYなどで使える電子優待券 |
ビックカメラ | 長期保有で利回り最大約5.70% | 全国で使える買い物優待券 |
壱番屋(CoCo壱番屋) | 使いやすい飲食券、最低投資額も比較的少額 | レトルト商品との交換も可能 |
これらは「使いやすさ × 利回り」のバランスが良い銘柄として、優待投資家に人気です。
株主優待のもらい方(初心者向けステップ)
株主優待のもらい方(初心者向けステップ)
- 証券口座を開設する
株主優待を取得するにはまず、証券会社の口座を作る必要があります。国内株式を扱う主要ネット証券では、無料で口座開設できるところがほとんどです。後述する「おすすめ証券口座比較表」を参考に、自分に合った証券会社を選びましょう。 - 権利付最終日までに株を保有する
株主優待を受けるためには「権利付最終日」までに対象銘柄の株を保有している必要があります。この日に株主名簿が確定し、優待が確定します。権利付最終日は各企業のIR情報や証券会社のカレンダーで確認可能です。 - 必要株数・投資額を確認する
銘柄ごとに優待対象となる最低株数は異なります。一般的に100株単位が多いですが、中には1株から優待がもらえる銘柄もあります。優待内容と株価を照らし合わせて、必要投資額を把握しましょう。 - 現物取引とクロス取引の違いを理解する
- 現物取引は、実際に株を買って保有する方法。
- **クロス取引(つなぎ売り)**は、現物株を買い、同時に信用売りで株を売ることで株価変動リスクを回避し、優待だけを受け取る手法です。手数料や信用取引の知識が必要ですが、リスクを抑えられるため注目されています。
- 長期保有優遇制度の活用
一部の企業は、3年や5年以上の長期保有株主に対して、優待品のグレードアップや追加特典を用意しています。長期的な投資計画を立てることで、よりお得に優待を活用できます。
おすすめ証券口座比較表
証券会社 | 特徴 | 注意点 |
SBI証券 | 国内手数料が安く、取り扱い銘柄が多い | 取引画面やアプリの使いにくさ |
楽天証券 | 楽天ポイント連携。 アプリの『iSPEED』が使いやすい。 | ミニ株の制限があるので、内容は要確認 |
マネックス証券 | クレカ積立ポイント還元率高め。 | 手数料がやや高い |
moo moo証券 | 高機能な取引ツール。初心者で、分かりやすいアプリで投資を始めたい人向け | IPO投資に対応していない。 |
優待投資の活用術
株主優待は、食品や飲食、日用品、レジャー施設の割引など、生活に直結する優待が多くあります。優待を活用すれば、実質的に生活コストを下げることができるため、節約と投資の一石二鳥が狙えます。
家族や友人とのシェア
自分だけで使い切れない優待券は、家族や友人と分け合うことで無駄なく活用できます。贈答用としても喜ばれるため、人間関係の潤滑にもつながります。
SNSでの情報発信
優待活用法をSNSで発信し、同じ趣味の投資家と情報交換するのも楽しみ方のひとつです。TwitterやInstagramで#株主優待 などのハッシュタグで検索すると、最新の活用例や注目銘柄が見つかります。
注意点とリスク管理
- 優待制度の変更・廃止リスク
業績不振や経営方針変更により、優待が不定期に改悪される可能性があります。 - 現金換金の難しさ
実用的な優待でも、現金化しづらいことがあります。優待内容・用途を事前にしっかり確認しましょう。 - 過度な単元投資のリスク
優待目的だけで大量に株を買うのは資金効率が悪く、リスク集中に注意が必要です。
8月の注目優待銘柄(2025年8月権利確定・主な例)
8月に権利確定する人気優待銘柄の中から、以下のような注目銘柄があります:
銘柄名 | 優待内容 | 特徴 |
バロックジャパンリミテッド(3548) | MOUSSY等で使える電子優待券 | 年間優待利回り約9.96%。長期優遇あり |
ビックカメラ(3048) | 店舗・オンライン共通1,000円券 | 利回り4.43%。長期保有でさらなる利回りアップ |
壱番屋(7630) | 飲食優待券(500円券×2枚) | 宅配・お持ち帰りにも使え、使い勝手◎ |
イオン(8267) | 買い物割引キャッシュバック | 保有株数に応じた割引カード;長期優遇あり |
コシダカHD(2157) | カラオケ等で使える優待券 | 保有数・期間によって金額がアップ |
カネ美食品(2669) | セレクトグルメ便 | グルメカタログ優待、2回実施で家計にも嬉しい |
まとめ:まずは身近な優待株から始めよう!
株主優待投資は、生活に楽しみを加えつつ資産形成を行える魅力的な方法です。
まずは少額で扱いやすい銘柄で経験を積み、自分に合った活用法を見つけるのが成功のカギ。
まずは、無料で口座を開設し、優待銘柄のチェックから始めましょう。長期保有を視野に入れつつ、賢く節約効果も狙えます。