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🏢 そもそも「日本化学工業」ってどんな会社?
日本化学工業株式会社(4092)は、1915年創業の老舗化学メーカーで、無機化学製品や機能性材料の開発・製造を行っています。主に企業向け(BtoB)に素材を提供する企業であり、景気に左右されにくい安定収益型のビジネスモデルが特徴です。
🔷 主な事業内容
- 化学品事業
クロム製品、シリカ、燐化合物などを扱う無機化学の中核事業。めっき、顔料、工業用途などに幅広く使われています。 - 機能品事業
電子材料、電池材料、高純度化学品、農薬原体など、先端分野や成長分野向けの高機能製品を展開。 - 賃貸事業
社有地・建物を活用した不動産賃貸事業も手がけています(規模は小さいが安定収益源)。
🌍 製品の用途例
製品 | 活用先 |
---|---|
クロム化合物 | めっき加工、顔料、皮革、電材 |
電子セラミック材料 | 自動車部品、5G通信機器 |
電池材料 | リチウムイオン電池(EV向けなど) |
農薬原体 | 海外・国内の農薬メーカー向け供給 |
高純度電子材料 | 半導体・量子ドット・触媒用途 |
長年培った無機化学の技術に加え、近年はエレクトロニクス・グローバル展開にも注力しており、着実に事業の幅を広げています。
✅ 決算概要(2025年4月〜6月)
項目 | 実績 | 前年同期比 |
---|---|---|
売上高 | 109.5億円 | +5.5% |
営業利益 | 11.1億円 | ▲34.2% |
経常利益 | 11.3億円 | ▲34.9% |
四半期純利益 | 12.0億円 | ▲3.9% |
EPS(1株利益) | 137.74円 | ▲ |
📊 セグメント別の業績
🧪 化学品事業(売上:47.8億円、+2.4億円)
- クロム製品が好調
- シリカ・燐製品は前年並み
⚙️ 機能品事業(売上:58.7億円、+4.5億円)
- 農薬原体、量子ドット向けが伸長
- 電池材料や回路材料は落ち込み
🏢 賃貸事業(売上:2.3億円)
- 安定した推移
💰 財務体質
- 総資産:762億円(+11億円)
- 純資産:470億円(+6億円)
- 自己資本比率:61.7%(堅実)
📈 通期業績予想(上方修正)
項目 | 修正後予想 | 前期比 |
---|---|---|
売上高 | 405億円 | +4.3% |
営業利益 | 32億円 | ▲4.3% |
純利益 | 26億円 | +1.6% |
EPS | 297.63円 | – |
💸 配当も魅力的に(増配)
- 予想年間配当金:120円(前期比 +28円)
- 配当利回り:約3.0%前後(株価次第)
🔍 投資判断まとめ
✅ ポジティブ要素
- 売上成長が継続
- グローバル・電子材料分野が好調
- 通期見通し&配当を上方修正
- 財務体質も堅固(自己資本比率60%超)
⚠️ 懸念点
- 営業利益は大幅減益(原材料高・価格転嫁遅れ)
- 電池材料・回路材料に課題
🧭 結論|こんな方におすすめ
✅ 中長期で安定した配当を得たい人
✅ 高配当・堅実経営企業を探している人
✅ 素材・化学セクターへの分散投資をしたい人
※投資判断は自己責任で行ってください。最新の株価や市況も確認を。